「学力」の経済学

「学力」の経済学

「学力」の経済学

書評をするにあたって、どこまで内容に触れて良いか悩みましたが、 amazonの出版社からのコメントに今回お伝えしたかった事の1つが書かれていました。

・ご褒美で釣っても「よい」
・ほめ育てはしては「いけない」
・ゲームをしても「暴力的にはならない」

この本ではランダム化比較試験と呼ばれるランダムに選ばれた処置群と対象群に分けて、それぞれどのような効果が出たのかを紹介しています。
上記の結論に関する試験結果、解説を読んで、いずれも、なるほどなぁ。と思う内容でした。

新たな発見として、「非認知能力」という言葉を知りました。

これは、IQや学力テストで計測される認知能力とは違い、「忍耐力がある」とか、「社会性がある」とか、「意欲的である」といった、人間の気質や性格的な特徴のようなものを指します。

「人生の成功において極めて重要」とも述べられており、最近部下の教育をしている身として、大きく共感出来る部分でありました。
また、この能力は大人になっても鍛える事が可能と紹介されており、私自身、「自制心」、「メタ認知ストラテジー」といった能力は社会人になった後で鍛えられたものと感じました。

元々、子育てをする前に読んでおこうと思って手にした本でしたが、部下の教育をする際の視野を広げる事が出来ました。
「教育」という点で興味があれば、手に取ってみてはいかがでしょうか。